『非農業部門雇用者数(NonFarmPayrolls=NFP)は、文字通り「農業以外の産業で働く労働者数が、どれくらい増減したか?」を表す指標です。
通常、NFPの値が大きくなればなるほど(=働く労働者の数が増えれば増えるほど)、米国の景気は良くなっていると判断されるので、米ドルが買われることが多いです。
逆に、NFPの値が小さい場合、もしくは値がマイナスになった場合は、米ドルは売られることが多いです。NFPは、為替市場だけでなく、株式や債券市場でも注目される指標で、結果次第で為替レートが大きく動きますので注意しなければなりません。発表されるタイミングは、日本時間の毎月第1金曜日の午後9時30分(冬時間では午後10時30分)です。
NFPで留意点は、「NFPの値は月ごとの変動が大きいこと」「すでに発表されている前月の値が変更されることが多いこと」の二点が挙げられます。NFPの変動が大きいため、前月の値を参考に作られた市場関係者の予想が、結果と大きく異なることもしばしばあります。
また、前月の値が大きく変更されると、その影響で対象となる月のNFPも大きく変化することもあるので、NFPの結果を見る際には、単月のデータだけでなく、前月との比較、また、過去6ヵ月~1年くらいの傾向などにも着目するとよいでしょう。